◆ 民法による解決
民法による解決の必要性
消費者契約被害を蒙った場合に、契約関係から離脱して経済的被害を回復するための最も効果的で迅速な解決は、クーリング・オフによるものである。
そこでまず、法律によるクーリング・オフの有無と適用の可否を検討することとなる。さらに、自主規制、事業者の個別の約款等でクーリング・オフの定めについても検討すべきである。
しかし、クーリング・オフ制度はすべての消費者契約に適用されるものではなく、行使期間も短く設定されているので、クーリング・オフによる解決が困難な場合には、別途の方法を検討しなければならない。
2001年4月1日以降に締結された消費者契約には消費者契約法の適用があるので、誤認・困惑による取消しの可否、不当条項の問題などを吟味する必要がある。
消費者契約法による救済も困難が予想される場合には、あわせて民法による救済を検討することとなる。
民法上問題となる類型
消費者契約の締結をめぐって被害が発生するのは、次の場面である。これらの問題点は、事業者と消費者とが対等の立場いにはなく、情報格差があること、交渉力格差があること、消費者契約では契約内容などについてあらかじめ事業者が一方的に定めたものを販売するために、契約内容を決定する際に消費者側の意向が反映されたバランスのとれたものとなるようなシステムとしての担保がないこと、したがって、悪質な事業者の場合にはいくらでもいかがわしい内容の契約の設定が可能となってしまうことであり、これに付け込んだ販売行為がなされると、重大な消費者被害が発生する結果になるのである。
@事業者からの消費者に対する説明に問題がある場合
⇒情報格差に付け込むタイプである。この場合には錯誤、詐欺、説明義務違反や契約締結上の過失などを検討する必要がある。
A契約を押し付けている場合
⇒交渉力格差に付け込む場合である。消費者契約法の場合には「困惑類型」がこれに当たるが、民法レベルでは強迫が問題となる可能性がある。
B契約内容自体に問題がある場合
⇒消費者に一方的に不利な契約内容である場合、構造的に問題がある場合などである。内容の不当性にもよるが、契約のレベルでは公序良俗違反で無効、あるいは不法行為に該当すると評価すべき場合も考えられる。利殖販売などの複雑な内容の契約の場合には、この種の問題が多発する傾向がある。
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